研究室について
活動内容
小林正和研究室では、生体内の様々な病変を超早期に検出可能なイメージング法の開発を行っています。また、α線、β線等を用いた放射線内照射とX線等を用いた放射線外照射を利用したがんの放射線治療における治療効果増強法の開発にも取り組んでいます。
研究に関して
- がんの核医学分子イメージング法と放射線治療法の開発 (Nuclear Medicine Molecular Imaging and Therapeutics for Cancer)
- がんのエネルギー代謝(グルコース、アミノ酸、脂質等)を利用したイメージングと放射線治療法の検討
- がんの薬物トランスポーター(有機アニオン、有機カチオン、ペプチド等)を標的としたイメージングと放射線治療法の検討
- 化学・免疫放射線療法の開発 (放射線増感剤、放射線治療効果増強剤の開発)
- X線照射後の細胞機能変化イメージングとがん代謝抑制法の開発
- イメージングを用いた定量的な生体機能測定法の開発 (Development of Quantitative Imaging-based Biofunctional Measurements)
- 薬物トランスポーターや薬物代謝に着目した核医学画像診断法による薬物効果判定法の開発
- 経鼻吸収・消化管吸収イメージング研究
教育に関して
本研究室では、保健学類学生及び大学院生に「核医学、放射線生物学、放射線計測学」に関する教育指導を行っています。その具体的な教育目標として、
- 核医学・放射線生物学・診療放射線技術学の立場から、イメージング法とがんの放射線治療に関する現状と問題点を理解させる
- 放射性医薬品・X線造影剤の生体内薬物動態を理解させる
- 核医学技術法を理解させる
- 色々な視点で物事を見ることができ、自発的に考えて行動できるような教育を実践することで、世界を先導する診療放射線技師や保健学研究者を育成する
研究室紹介
小林正和の居室は4216室、研究室は5215室です。また、鶴間キャンパスの実験室2つ(細胞培養室5212室と細菌培養用BSL2実験室1203室)、アイソトープ総合研究施設及び実験動物研究施設を利用して研究活動を進めています
メンバー
教授
小林 正和 (KOBAYASHI Masato)
核医学検査法を通じて、実験動物を用いた前臨床研究とヒトの臨床におけるトランスレーショナル研究の実践を目指しています。さらに、核医学と放射線生物学や栄養機能学、より非侵襲的な近赤外線・磁気共鳴・超音波イメージング法を融合させて新たなイメージング法やがん治療法の創出を目標としています。
前臨床研究として、がん等をより早期に検出する核医学診断・治療薬を新たに開発した後、がん細胞や実験動物等を用いて、開発した核医学診断・治療薬剤の評価を行い、最終的にはヒトへの応用を目指しています。特に、核医学イメージングの場合は、優れた核医学薬剤がより効果的な結果をもたらすため、標的とする機能性分子に特異的に親和性を有する核医学薬剤の開発に取り組んでいます。また、得られる核医学画像はノイズを多く含む場合があるため、実験動物及び臨床画像において高鮮明かつ定量的な核医学技術法や画像解析法を研究しています。このように、核医学薬剤の開発から最終的に得られる核医学画像の研究まで幅広く研究している研究室は、国内では本研究室のみと自負しており、核医学を全般的に習得したい人には最適な環境が整っております。
将来的には、保健学独自な研究として、核医学・放射線生物学・栄養機能学を融合させたがんの内部・外部の両放射線治療法の創出や、非侵襲的な近赤外線・磁気共鳴・超音波イメージング等に、核医学のメリットである定量性を取り入れた定量的健康指標の確立を目標としています。
このような挑戦的な研究に取り組むことで、日本国内のみならず世界的に活躍・先導できる診療放射線技師・医療従事者・保健学研究者の育成に努めたいと考えています。
現メンバー
- 上髙 祐人 (KAMITAKA Yuto, D3, 東京都健康長寿医療センター研究所)
- 佐藤 翔 (SATO Kakeru, 川井研究室D2, 福井大学医学部附属病院)
- 東野 仁哉 (HIGASHINO Jinya, M2, 石川県立中央病院)
- 姚 建偉 (YAO Jianwei, M2, 中国からの留学生)
- 平山 佑香 (HIRAYAMA Yuuka, 川井研究室M2)
- 阿部 涼太郎 (ABE Ryotaro, M1)
- 濱田 優奈 (HAMADA Yuuna, 川井研究室M1)
- 半田 理莉香 (HANDA Ririka, M1)
- 山形 純大 (YAMAGATA Jyundai, 川井研究室M1)
- 大重 聡友 (OSHIGE Sato, 川井研究室B4)
- 西明 千織 (SAIMYO Chiori, B4)
- 野澤 みなみ (NOZAWA Minami, B4)
- 福岡 真衣 (FUKUOKA Mai, B4)
- 藤永 真由 (FUJINAGA Mayu, B4)
- 渡邊 大河 (WATANABE Taiga, B4)
卒業研究学生
2023年度
- 津野尾 夏葵 (TSUNOO Natsuki)
- 村田 亜優 (MURATA Ayu)
- 半田 理莉香 (HANDA Ririka)
- 山下 詩織 (YAMASHITA Shiori)
2022年度
- 安立 舞夏 (ADACHI Maika)
- 関 達哉 (SEKI Tatsuya)
- 竹内 優一 (TAKEUCHI Yuichi)
- 東野 仁哉 (HIGASHINO Jinya)
2021年度
- 岩間 芙実 (IWAMA Fumi))
- 廣田 志穂 (HIROTA Shiho)
2020年度
- 尾藤 瑳紀 (BITO Saki))
- 福知 千佳 (FUKUCHI Chika)
- 松岡 夢月 (MATSUOKA Mutsuki)
2019年度
- 岡本 昂樹 (OKAMOTO Takaki)
- 高橋 弥織 (TAKAHASHI Iori)
- 松井 一歩 (MATSUI Kazuho)
卒業生の進路
大学院進学2名
- 金沢大学大学院
就職14名(石川県2名、福井県1名、富山県1名、北海道1名、宮城県1名、埼玉県1名、静岡県3名、愛知県3名、大阪府1名)
- 医療機関13名(石川県立中央病院、金沢医科大学病院、等)
- 民間企業1名(仙台放送)